任意整理における着手金。事務所報酬と、手元に戻ってくる金額

事務所によって異なる報酬金額

いくら戻ってくる?

どこの事務所に依頼しても、わたしたちの手元に戻って来る金額は同じという訳ではありません。

 

事務所によって、報酬金額が異なり、それによって、実際にわたしたちの手元に戻って来る金額は異なって来ます。

 

当然「過払い金の報酬比率」については、少しでも安い事務所に依頼した方が、事務所に支払う金額は少なくて済み、わたしたちの手元に戻って来るお金は大きくなります。
仮に200万円の過払いが発生した際に報酬が16%では32万円、20%では40万円ということになります。当然15%の事務所を選んだ方が有利ということになります。
当然「過払い金についての報酬比率」の低い事務所にお願いしたほうが、戻って来るお金は大きくなるので、有利です。
一方「着手金」と「基本報酬」については、大体どこの事務所に依頼しても2〜4万円と、変わりはないように思えます。
ただし、このことが言えるのは、お金を借りた信販会社や金融会社が、1社である場合です。
たとえば同じ200万円戻って来たとしても、1社に借金があった場合と、5社に借金があった場合とでは、違って来ます。
●貸金業者1社からの借金で、合計200万円戻って来た場合、

 

(@)「過払い報酬20%」「着手金2万円」「基本報酬2万円」が報酬金額の事務所

 

(A)「過払い報酬16%」「着手金4万円」「基本報酬4万円」が報酬金額の事務所

 

(@)の場合、過払い報酬40万円+4万円=44万円を事務所に報酬を支払うことになります。
(A)の場合、過払い報酬32万円+8万円=40万円を事務所に報酬を支払うことになります。
この場合、「着手金」や「基本報酬」が高くても、「過払い報酬比率16%」と、過払い報酬比率の低い事務所を選んだ方が、事務所に支払う報酬は少なくて済むことになります。
結果、当然「過払い金についての報酬比率」の低い事務所にお願いしたほうがいいことになります。
●貸金業者5社から合計200万円戻って来た場合、

 

(@)「過払い報酬20%」「着手金2万円」[基本報酬2万円」が報酬金額の事務所

 

(A)「過払い報酬16%」「着手金4万円」「基本報酬4万円」が報酬金額の事務所

 

1社単位で支払う基本報酬と着手金

多くの事務所の場合、「着手金○円」「基本報酬○円」というのは、1社についてです。
ですので、たとえば5社あった場合は、1社の場合とは、事務所に支払う報酬額が異なって来ます。

 

(@) 過払い報酬40万円+20万円(5社分)=60万円を事務所に報酬を支払うことになります。
(A)過払い報酬32万円+40万円(5社分)=72万円を事務所に報酬を支払うことになります。

 

この場合、過払い金についての報酬比率の高い事務所の方が、事務所に支払う報酬が少なくて済むことになります。
結果、「着手金」と「基本報酬」の設定が低い事務所を選んだ方が、有利になります。
借金が複数社に及ぶような場合には、「過払い報酬(成功報酬対する割合)」がやや高い事務所であっても、「着手金」や「基本報酬額」が安い事務所を選んだ方が、報酬金額が少なくて済む場合もあることも、一応念頭に入れて考える必要があります。
たいていの事務所では「着手金」や「基本報酬」については「1社につき」ということになっていますが、事務所の中には、「1件につき」としている所もあります。
そういう場合、1社に2つの債務があった場合は、「2件」として数えられることになります。

 

自分の債務の取引に合わせて考える必要があります。

 

着手金ゼロと書いてあっても払う必要があるケース

費用が掛かる

「着手金ゼロ」と書いてあったので事務所を選んだのに、着手金が必要になった――という人がいます。

 

「着手金ゼロ円で、過払い請求」と宣伝にあると、利息の払い過ぎを主張するのだから、どんなケースでも過払い請求と思ってしまい、一見着手金がかからないように思ってしまいがちです。

 

しかし、実は、借金に関して利息の払い過ぎを主張する請求には、「過払い請求」と「減額請求」の2種類の請求があるのです。そして、各事務所では、この2種類について、報酬についての扱いを分けています。

 

金融業者に対し事務所が行う請求には、利息の収め過ぎによる借金の減額を請求するような場合、いわゆる「任意整理」の場合も、全部「過払い請求」と思い込んでしまうと間違いになります。

 

「過払い請求」は、借金がゼロになっている場合に、払い過ぎた利息の分の金額を取り戻そうとする請求です。

 

これに対し、「減額請求」は、借金が残っている場合に、利息を払い過ぎていたことを理由に、借金を減らそうとする請求です。「任意整理」における減額請求は、利息の納め過ぎの分を元金に組み込んで計算し直すことによって、元金を減らすことになります。

 

どちらの請求も、利息の収め過ぎを主張する点では変わりはないのですが、事務所の方では、着手金も含めた報酬については、この2つの請求を、区別して考えているのです。

 

事務所の中には、この2種類の請求について、どちらの請求についても、「着手金」を取らない事務所もあります。この場合は、もちろん「着手金」はかかりません。

 

しかし、着手金を取られたというのは、「着手金ゼロ」と書いてあっても、それは「過払い請求」についてのみであって、「減額請求」については着手金を取る規定になっているからです。

 

たとえば、「250万円の借金がゼロになった上に、過払い金として100万円が返還された」というようなケースでは、「減額請求」と「過払い請求」の両方の請求が含まれていることになります。

 

着手金がかからないのは、「過払い金として100万円が返還された」という部分のみについてです。

 

借金額が残っている限りは「減額請求」になります。
「250万円の借金をゼロにした」部分については、「過払い請求」とは別の「減額請求」に該たり、これには「着手金」がかかることになります。

 

債務が残っているケースでは、「着手金ゼロ円」が、「減額請求」についても言えるのか、確かめてみる必要があります。

 

最近は、「過払い請求」「減額請求」ともに「着手金」がかからない事務所も増えてきました。
しかし、「着手金ゼロ」の多くは「過払い請求」についてのみであって、「減額請求」については、「着手金」を取る事務所も多くあります。

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